ベルギー・ワロン地方の美味しい村
フランス、イタリア、スペイン・・・ ヨーロッパには「美食」を観光の旗印に掲げる国がたくさんありますが、真のグルマンたちが一目置く「美食の王国」で忘れてはならないのがベルギー!
ということで、今月の「Vita Deliziosa 〜旅と食を楽しもう〜」は、真のグルマンたちが一目置く美食の王国ベルギーの「食」と「村」に焦点を当て、南部のワロン地方に点在する美食の村や郷土料理についてご紹介しました。
グルマンたちが一目置く「美食の王国」
EUやNATOの本部がある首都ブリュッセルを境に、大きく北のフランダース地方と南のワロン地方に分かれるベルギーは、地域によりオランダ語、フランス語、ドイツ語と公用語も異なります。
今や日本でも大人気のベルギー」の名を冠したビールやチョコレート、そしてワッフルなどでお馴染みの国ベルギーは、古くからグルマンの間では言わずと知れた「美食の王国」で、この国の美食スポットは、ブリュッセルなどの中心都市から小さな村まで、ベルギー全土に点在しています。
ワロンの最も美しい村
そんな美食の王国ベルギーには「美しい村」がたくさん点在しています。特に自然が豊かな南のワロン地方では、数ある村の中から24ヶ所が「ワロンの最も美しい村」として登録されています。
単に「村」といっても、地方によってそれぞれ違った特色があって、その土地の特産に触れたり味わったりしながら、美食と美しい村を組み合わせた「スローな旅」を楽しむには、ベルギーのワロン地方はまさに理想的な旅先と言えます。
天皇陛下も訪れた「グルメの里」
そうしたベルギーの小さな町や村の中で、特に「グルメの里」として有名なのが、天皇陛下も皇太子時代に雅子さまとお二人で訪問されたデュルビュイですね。
ここは緑深いウルト渓谷にすっぽり包まれた、まるで絵本から飛び出したような町で、人口は500人足らず。「世界で一番小さな町」と呼ばれています。なのに人口の割に高級レストランやホテルが多く、本格的なアルデンヌ料理がカジュアルに堪能できます。
中でも有名なホテルレストランと言えば、天皇陛下もご宿泊され、イノシシ料理を堪能されたという老舗ホテル「ル・サングリエ・デザルデンヌ」。ここは美味しいジビエ料理で定評があります。
知る人ぞ知る本格グルメの村「ロシュオー」
そんな「グルメの里」を差し置いて、私がほれ込んだ美食の村がロシュオー村。
アルデンヌの森の中にポッコリと現れる小さな村で、フランスの国境に程近いブイヨンからは直線にして16キロの距離にあります。
この村にあるオーベルジュのガストロノミーレストランは地元でも知る人ぞ知る、真のグルマンが集まってくる美食レストランで、絶品料理が驚きの価格で堪能できます。
昼間、宿にはほとんど人の姿がないのに、レストランの店内はほぼ満席。みんな地産地消のご馳走を味わいに近郊から車で集まっていらっしゃるんですね。
ドレスコードもないカジュアルなダイニングですが、味とサービスは本格的。まるで貴族の館のディナーパーティーに招かれたような雰囲気です。
このオーベルジュの美食を体験すると、あのデュルビュイの名店さえも霞んで見えてしまうほどです。
朝食ビュッフェも充実していて、日本では高価でなかなかお目にかかれないチーズが並んでいることも。ベルギーの朝食ビュッフェにはホットチョコレートもあるので、ぜひ味わってみていただきたいですね。
観光ポイントやオススメは?
小さな村なので観光ポイントといえば、オーベルジュの牧場やチューチュートレイン、小さな教会くらい。ホテルや旅行会社に車の手配をお願いするか、レンタカーの旅であればブイヨン城や、楽器のサックスフォーン発祥の地ディナンなどにも足を運べます。
ですが、とにかく自然が豊かなので、オーベルジュで時間を過ごすのもオススメ。私はジャグジーとテラス付きの部屋を選んで、昼間は鳥の鳴き声をバックミュージックにそよ風に吹かれながら読書をしたり、村から一望できる隣のフラアン村まで散歩したり、オーベルジュが経営するブラッセリ‐で地ビールを味わったりしながら、時間を過ごしました。
とにかく多いベルギーの郷土料理
長い歴史の中で豊かな食文化が育まれたベルギーでは、伝統的な郷土料理がたくさん。「フレンチフライ」の呼び名でお馴染みのフライドポテト「フリッツ」は、実はベルギー発祥であることはあまり知られていません。 「芽キャベツ」はベルギー原産の冬野菜ですし、「アンディーヴ」もベルギーの特産品です。
その他にも、「マリニエール風」や「白ワイン蒸し」など味付けも様々な、鍋一杯に盛られた圧巻の「ムール貝」や、砕いたゆで卵をバターで和えた「フランドル風」のソースで味わうホワイト アスパラガス、北海でとれる灰色の小エビ「クルヴェット・グリーズ」を使った「小エビのコロッケ」や「トマト・オ・クルヴェット」など、その数を挙げれば切りがありません。
新型コロナを経験し「密」を避ける人が増える中、観光客が少ないヨーロッパの小さな村にある隠れ家的な美食スポットは、これからの旅先として注目を集めることでしょう。
今回はベルギーのワロン地方にスポットを当ててご紹介しましたが、ベルギーには他にも美味しいものがありますので、またご紹介できればと思います。
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FMラジオ番組『小山ジャネット愛子 Botanica』は月1回(第3週)、12時30分頃から「Vita Deliziosa 〜旅と食を楽しもう〜」のコーナーに’ゲスト出演し、ヨーロッパの旅の情報をご紹介しております。
次回は7月19日(日)の予定です。引き続きよろしくお願いいたします。
☞ 番組紹介『小山ジャネット愛子 Botanica』
パーソナリティの小山ジャネット愛子さんが、美・食・旅をテーマに自分らしく生きる女性のためのライフスタイルを提案するラジオ番組です。公式フェイスブックページも開設されています。
放送日:毎週日曜 11:00〜12:55 生放送
放送局:全国のコミュニティFMラジオ90局あまり
https://www.facebook.com/JanetBotanica
今日は「脂の木曜日」です
今月16日に放送された「小山ジャネット愛子Botanica」は、ポーランド人のソウルフード「ポンチキ」片手にスタジオへ。「Vita Deliziosa〜旅と食を楽しもう〜」のコーナーで、ドイツ、ポーランド、スロヴェニアを中心に、ヨーロッパでカーニバルの期間中によく食べられるドーナツの話題。その中でも今回は特にポーランドに焦点を当ててご紹介いたしました。
ポーランド国内に専門店がたくさんある「ポンチキ」は、イースト生地を使ったブリオッシュのようなリッチな食感と、他のヨーロッパの国に比べてクリームやジャムといったフィリングの種類の豊富さが特徴です。ラードで揚げているので脂っこいイメージですが、ポーランド独特のレシピで作られているので、意外とぺろりといただけます。
その由来は古代ローマ時代にまで遡りますが、実はポーランドで今のような甘いポンチキが食べられるようになったのは16世紀になってから。それ以前、古くは「サーロ」と呼ばれる豚の脂の塩漬けを詰めて食していました。
年間を通じて食されている「ポンチキ」ですが、キリスト教の断食期に入る前の最後の木曜日(脂の木曜日)に食べると「幸運が訪れる」と言い伝えられていることから、日本の恵方巻のような感覚で、ポーランドの人々は特にたくさんのポンチキを食べます。この日だけでその数は、およそ1億個というから驚きです!
都内でこのポンチキを販売する「ポンチキヤ」さん。今年は定休日とぶつかり、事前予約分のみの販売だそうなので今日は無理ですが、ネットでの販売やポーランド関連のイベントに出店されていることもあるので、チャンスがあったら是非ご賞味を。
陶器や雑貨などで今、女子を中心に大人気のポーランドの旅もお勧めです!
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FMラジオ番組『小山ジャネット愛子 Botanica』は月1回、12時30分頃から「Vita Deliziosa 〜旅と食を楽しもう〜」のコーナーに’ゲスト出演し、ヨーロッパの旅の情報をご紹介しております。
番組への出演日は、2020年1月より「第3週」に変更となりました。次回は3月15日(’日)の予定です。引き続きよろしくお願いいたします。
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パーソナリティの小山ジャネット愛子さんが、美・食・旅をテーマに自分らしく生きる女性のためのライフスタイルを提案するラジオ番組です。公式フェイスブックページも開設されています。
放送日:毎週日曜 11:00〜12:55 生放送
放送局:全国のコミュニティFMラジオ90局あまり
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エストニアの黒パン「レイブ」を食べたことありますか?
ドイツから北欧にかけての広い地域で食されている黒パン。バルト三国の一番西に位置する国リトアニアでは「ルギネドゥオナ」と呼ばれ、古くから旅する時にこのルギネドゥオナを持っていると、病気や火災から身を守るとされています。
そんな黒パンですが、同じくバルト三国の一番北にあるエストニアでは「レイブ」と呼ばれています。
エストニアで伝統的に食されているこのレイブは、かつては貧しさの象徴でもありましたが、近年はその栄養価が見直され新しいレイブのベーカリーも増えているようです。
その一つ「ムフパガリ—」は、エストニア国内で展開する黒パン専門店。首都のタリンやタルトゥなど、エストニア各地で10店舗あまりを構えています。
黒パンは、人によっては慣れるまで酸味が気になるかも知れませんが、ムフパガリのレイブからはその酸味は、それほど強くないので初めての方でもかなり食べやすいと思います。
エストニアのレイブは病みつきになる美味しさです!
噛めば噛むほど口の中に美味しさが広がるレイブの主原料はライ麦。小麦粉やイーストを使わずに、ライ麦をベースにモルト粉やハーブを配合して焼き上げたパンですので、グルテンが気になる方にもおすすめ。ここの店舗の黒パンは、隣のカフェでも提供されています。
日持ちもするこのレイブはお土産にも最適なのですが、実は湿気を吸収しやすいのが日本人泣かせ。特に湿度が高くなる日本の梅雨から夏には大敵です。夏のエストニア旅行で日本に持ち帰ったら、風味が落ちないように冷凍庫で保存して、早めに食べてしまいましょう!
ヨーロッパでは、硬くなって食べられなくなったパンを脱臭剤代わりに使うという生活の知恵がありますが、食べ残った黒パンは除湿剤代わりに活用(?)できるかも知れません。
無料イベントも目白押し! 爽やかなヨーロッパの夏を満喫しよう
ラジオ番組『小山ジャネット愛子 Botanica』の今日の放送をお聴きくださった皆さま、ありがとうございます。
日本は梅雨の真っただ中ですが、ヨーロッパは1年の中でも安定した、特に美しい気持ちの良いシーズンを迎えています。
昨日はちょうど夏至でしたね。この時期は日も長くなり、屋外での文化イベントも増えてきます。 例えば、先日来日公演を行った「ゲヴァントハウス管弦楽団」の本拠地ライプツィヒでは、ちょうど今「バッハ音楽祭」が開催されています。
ということで、今回出演させていただいた番組のコーナー「Vita Deliziosa〜旅と食を楽しもう〜」では、<夏に訪れてみたいスポット>をテーマに、ドイツ東部にあるザクセン州のお話をいたしましたが、ここでは放送をお聴きいただけなかった方のために、その一部をご紹介させていただきます。
「エルベ川の真珠」と謳われるザクセンの州都ドレスデン
ザクセン州は、ポーランドとチェコ、ドイツのバイエルン州に囲まれたドイツ東部の州。「エルベ川の真珠」や「エルベ川のフィレンツェ」と謳われる州都ドレスデンは、ちょうど「ベルリンとプラハの間」に位置しています。
ザクセン州は、ドイツでも断トツの文化ツーリズム地方で、かつて公国・王国として栄えた千年の都ドレスデンには、宮殿や城塞、公園、庭園が多数存在。ふたりのキュートな「天使」が描かれたラファエロの『システィーナの聖母』は、ドレスデンのツヴィンガー宮殿内の「アルテマイスター絵画館」に収蔵されています。
また、バッハ、ワーグナー、メンデルゾーン、ローベルト&クララ・シューマンといった有名な音楽家たちのゆかりの地ライプツィヒと並び、世界的に評価の高い楽団も多数ある「芸術の都」でもあります。
ドレスデンの代表的な観光スポットには「ツヴィンガー宮殿」や建築家の名を冠したザクセン州立歌劇場「ゼンパーオーパー」、戦争で破壊され2005年に瓦礫の状態から再建された「聖母教会」、眩さに目が眩むほどの宝飾品が集められた宝物館「緑の丸天井」などがありますが、最近では新市街にあるギネスに認定された「世界一美しい牛乳屋さん」が、フォトジェニックなスポットとして注目されています。
ドレスデン周辺の夏のおすすめスポット
番組でご紹介した、夏にお勧したいザクセン州のスポットはこちらです。
シュロス・ヴァッカーバルト
ドレスデンからトラムでアクセスできる隣町ラーデボイルにある州立ワイン醸造所 。ヨーロッパ初の体験ワイナリーで、独語で「ゼクト」と呼ばれるスパークリングワインの醸造所としては、ドイツで2番目の規模を誇ります。敷地内にガストハウス(レストラン)なども併設され、ガイド付きの見学ツアーも実施されています。地元の人たちに混ざって夕涼みを楽しむにも最適です。
ザクセンスイス
チェコとの国境付近にある国立公園。エルベ川によって造り出されたエルベ砂岩山地で、乱立する奇岩群などドイツでは珍しい地形で、絶景スポットとして人気を集めています。
バウツェン
シュプレー川を見下ろすドイツの少数民族ゾルヴ人の文化が息づく小さな町。ゾルブのイースターエッグで有名です。チェコの雰囲気も感じられ、地ビールも美味。この町へ行ったらフレーバーが豊富なマスタード専門店もチェックしてみて下さい。ドレスデンからSバーンでアクセスできます。
ゲルリッツ
ポーランドと市を分断する、絵のように美しい都市。映画のロケ地として使われていることから「ゲリウッド」とも呼ばれています。ポーランドと国境を接しており、橋を渡るだけで国境越えができてしまいます。こちらもドレスデン/バウツェンからSバーンでアクセスできます。
その他にも特に夏は、エルベ川クルーズや川沿いのサイクリングといったアクティビティを楽しんでみるのもお勧めです。
ザクセン州の一押しイベント
それでは、ここからは番組ではご紹介できなかったザクセン州とその周辺のイベントのご紹介です。この夏にドイツ東部への旅行を計画中の方は、ぜひご参考になさってください。有料のイベントも含まれていますので、ご利用の際には公式ウェブサイト等でご確認ください。
ドレスデン音楽祭(ドレスデン)
ドレスデンで毎年5月から6月にかけて開催される大規模な音楽祭。ザクセン選帝侯による「ミューズ&ツヴィンガー・フェスティバル」の伝統を継承したもので、クラシック音楽の枠にとらわれない内容が魅力となっています。
バッハ音楽祭(ライプツィヒ)
毎年6月にライプツィヒで開催されている、作曲家ヨハン・ゼバスティアン・バッハを称えた世界的に有名な音楽祭。プログラムは毎年異なりますが、屋内外でコンサートが多数上演されます。
ツヴィンガー宮殿コンサート(ドレスデン)
バロック建築の傑作とよばれる宮殿でのコンサート。壮麗な城でツーリストでも気軽にハイライト的な音楽が楽しめます。
カナレット・フェスティバル(ドレスデン)
8月にドレスデンの街中で開催されるオープンエアー・パーティー 。特設ステージでのライブコンサートをはじめ、花火も打ち上げられます。
モーリッツブルク・フェスティバル(モーリッツブルクなど)
毎年8月、モーリッツブルクを中心にドレスデン近郊の様々な場所で開催される室内音楽祭。チェリストのヤン・フォーグラーが主催する、世界最高とも評される室内音楽祭です。
ヴィア・テア(ゲルリッツ)
ドイツで最も美しい都市とされるゲルリッツで毎年夏に3日間にわたり開催されるストリート・シアター・イベント。かつてゲルリッツの一部だったポーランド領のズゴジェレツと共催で行われます。2019年は7月4日から6日までの開催。期間中は、サーカスやカーニバルのような衣装を身に纏った人々が街中に姿を現します。
ナイトミュージアム・ドレスデン(ドレスデン)
閉館後のミュージアムが、特別に夕方6時から深夜1時まで夜間オープンする「ミュージアム・ロングナイト」。共通チケットを購入するとイベントに参加するミュージアムに夜間入館できるほか、市内の公共交通機関(DVB/ VVO)が午後2時から翌朝6時まで利用できます。ベルリン生まれのこのイベントはドイツ各地に広まり、開催日は都市により異なりますが、ドレスデンでは2019年7月6日に開催されます。
ドイツくらいの緯度になる、夏至の時期の日没は夜9時半前。完全に暗くなるまでさらに1時間以上ありますので、1日が有意義に使えます。
夏の時期はドイツに限らず、ドイツと国境を接する国々でもイベントが多数開催されています。中には有料であったり、直前でのチケット入手が困難なイベントもありますが、ヨーロッパには無料で楽しめるイベントも意外に多いので、旅行時期にうまく活用してみるのもおすすめです。
ドイツの隣国でも注目イベントが盛りだくさん!
最後にドイツと隣国を組み合わせた旅を計画中の皆さまに、ほんの一部ではありますが、隣国のお勧めイベントも一緒にご紹介しましょう!
§ スイス
ウィリアム・テル野外劇
毎年6月下旬から8月末にかけてインターラーケンで開催される野外劇。13世紀の町並みを再現した屋外の舞台で、スイスの英雄ウィリアム・テル物語が上演されます。
トゥーンの夏祭り
インターラーケンにほど近い湖畔の町トゥーンで、7月に開催される夏祭り。移動遊園地や手漕ぎオルガン弾きなども登場し、夏独特の雰囲気を感じながら街歩きが楽しめます。トゥーンへはインターラーケンなどから船や鉄道でアクセスできます。
§ オーストリア
ブリゲンツ音楽祭
7月中旬から8月中旬にかけて、ドイツとスイスの国境にあるボーデン湖に浮かぶ湖上ステージでのオペラ祭。2019年は7月17日から8月18日の開催で、イタリアの作曲家ヴェルディの『リゴレット』が上演されます。
ジーメンス・サマーフェスティバル
ザルツブルクの中心部で開催される野外音楽祭。過去に催された「ザルツブルク音楽祭」のハイライトなどが上映されます。2019年7月27日から8月31日の開催。チケット入手困難な過去の演目が無料で楽しむ絶好のチャンスです。
その他、ウィーンでも市庁舎前広場で「音楽映画フェスティバル」(2019年6月29日~9月1日開催)や「ジャズフェスティバル」(2019年6月24日~7月10日開催)など、多数イベントあり。
§ フランス
プロジェクションマッピング
鴨料理「ルーアンの鴨」でお馴染みのルーアンや、世界遺産の町シャルトルなどで開催されます。2019年、ルーアンは9月15日まで、シャルトルは10月12日まで楽しめます。
ランス音楽祭
毎年6月中旬から7月中旬にかけて、シャンパーニュ地方の町ランスで1ヶ月以上にわたって開催される音楽祭。著名な演奏家によるクラシックやジャズのコンサートが毎日開催され、その多くが無料で楽しめます。
その他、7月14日の「フランス革命記念日」には、フランス各地で花火やイルミネーションイベントが開催されます。
ドイツは今年「ベルリンの壁」の崩壊から30周年を迎えます。秋にはベルリンで大小様々な記念イベントも予定されていますので、そちらのチェックもお忘れなく!
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FMラジオ番組『小山ジャネット愛子 Botanica』は月1回、12時30分頃から「Vita Deliziosa 〜旅と食を楽しもう〜」のコーナーに電話で出演し、ヨーロッパの旅の情報をご紹介させていただいております。
次回は2019年7月28日(予定)。また皆さまにお楽しみいただけるよう、引き続き取材に励みたいと思いますので、次回の放送もお聴きいただけましたら幸いです。
☞ 番組紹介『小山ジャネット愛子 Botanica』
パーソナリティの小山ジャネット愛子さんが、美・食・旅をテーマに自分らしく生きる女性のためのライフスタイルを提案するラジオ番組です。公式フェイスブックページも開設されています。
放送日:毎週日曜 11:00〜12:55 生放送
放送局:全国のコミュニティFMラジオ90局あまり
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この番組は、首都圏ではFM世田谷*(東京)をはじめ、FMたちかわ(東京)、FM戸塚(神奈川)、REDS WAVE(埼玉)、Radio NARITA*(千葉)など(* 印は12時台のみ放送)で放送されています。その他にもインターネット放送や放送局のアプリ配信もありますので、お手持ちのタブレット端末でも番組がお楽しみになれます。
ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団の東京公演へ行ってきました!
あっとう間に6月。少しずつ曇りがちの日が増え、まとわりつくような暑さが、梅雨入り間近であることを知らせてくれています。
皆さんはいかがお過ごしですか?
帰国から早2週間。私は、爽やかなヨーロッパの気候が懐かしくて仕方ありませんが、旅の疲れを癒す間もなく忙しない日々に追われています。でも、時差ボケしない体質なので、まだ恵まれているかも知れません。
さて先日、ドイツの管弦楽団「ゲヴァントハウス」が来日公演を行いましたが、それに合わせドイツ観光局とザクセン州観光局が実施したプレス発表会と、サントリーホールで行われたゲヴァントハウス管弦楽団の演奏会にお招きをいただきました(その1週間前に同じくサントリーホールで行われた「日本・ハンガリー外交関係樹立150周年記念コンサート」にもお招きいただいていたので、偶然にも2週連続のサントリーホール!)。
当日は、プレス発表会の冒頭にゲヴァントのメンバーによる四重奏が行われ、後にはアンドリス・ネルソンス指揮による「いぶし銀」とも評される深みのある感動的なブルックナーと、音楽好きの私には盆と正月が一緒に来ような幸せな1日となりました。
余談ですが、ドイツは幼い頃、私に音楽の愉しみ方を教えてくれた国でもあります。
世界最古の民間管弦楽団「ゲヴァントハウス」
クラッシック音楽好きの方であればご存じの方も多いと思いますが、「ゲヴァントハウス管弦楽団」について簡単にご紹介をいたしましょう。
「ゲヴァントハウス管弦楽団」は、ドイツ東部のザクセン州にある都市ライプツィヒを拠点とする管弦楽団です。1743年に民間人の手によって創設された世界最古の民間管弦楽団で、有名な作曲家メンデルスゾーンもカペルマイスターを務めた歴史あるオーケストラです。
初めての来日公演は「ベルリンの壁」が築かれた1961年。日本ではじめてベートーヴェンの交響曲ツィクルスを行った海外オーケストラでもあります。本拠地の「ゲヴァントハウス」をはじめ、「ライプツィヒ・オペラ」や「トーマス教会」の3ヶで演奏し、年間約70におよぶ主要コンサートをこなしています。
ライプツィヒは、州都ドレスデンとともに「音楽」とは切っても切れない密接な関係にある町で、誰もが一度は学校で見聞きしたことがあろう、J.Sバッハやワーグナー、先述のメンデルスゾーン、ロベルト&クララ・シューマンといった著名な音楽家ゆかりの場所が数多く点在しています。ワーグナーと密接にかかわるマーラーもその一人です。
2021年には「マーラー フェスティバル」開催
マーラーの没後100周年にあたる2011年、ゲヴァントハウス管弦楽団は「マーラーフェスティバル・ライプツィヒ」を開催していますが、その第2回目が2021年の5月13日から24日まで開催されるそうです。
この年はマーラー没後110年という節目の年にあたりますが、マーラーの全交響曲とオーケストラ作品が聴ける類まれな音楽祭となることから、ゲヴァントハウスのジェネラル・ディレクターであるシュルツ氏は『この機会にマーラーとライプツィヒの結びつきも知ってもらいたい』とおっしゃっていました。
この音楽祭には、ベルリンフィルやバイエルン放送交響楽団をはじめ、ロンドン交響楽団やウィーンフィル、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団なども招かれるとのこと。
チケットもすでに発売になっているそうなので、マーラーファンの方はお早めに!
北欧取材から帰国しました!
こんにちは! 今日も朝から各地で初夏を思わせる陽気となりましたが、皆さんいかがお過ごしですか?
GWもあっという間に過ぎ、気づけば改元から25日が経過。私はGW明けに北欧へ田園ツーリズムの取材に出発し、数日前に無事帰国したところです。
途中でブログをアップしようと考えていたのですが、出発直前まで準備に追われ、帰国翌日から忙しなく動き出したため、初回からだいぶ間隔を空けての投稿となりました。
今回の取材で訪れたのは、ラトビア、エストニア、フィンランドの3ヶ国。いずれもバルト海に面した国ですが、ラトビアとエストニアは「バルト三国」に数えられる兄弟のような国で、ある程度の年齢層であれば1990年に旧ソ連から独立回復したことでも記憶に新しい国かと思います。
一方、フィンランドは癒しキャラクター「ムーミン」をはじめ、「マリメッコ」などに代表されるデザインの国として日本でも人気の国。最近は「サウナの国」としてもお馴染みですね。親日家の多い、日本から一番近いヨーロッパの国でもあります。
今回は、そんな3ヶ国のカントリーサイドを取材で旅して参りました。
旅の始まりはイスタンブール
さて、取材で訪れた3ヶ国のラトビア、エストニア、フィンランドへは、ヘルシンキ経由が最短のアクセスとなりますが、今回はイスタンブール経由を選びました。
その理由は、私が大のトルコ好きということもあるのですが、2018年秋に世界最大級となる新空港がイスタンブールに開港し、先月6日に従来のアタチュルク空港から完全移転したばかりでしたので、その取材も兼ねてのことでした。
『もし世界が一つの国であれば、イスタンブールが首都となったであろう』というナポレオンの言葉通り、トルコ上空を通過する世界航路は60%を占めていて、イスタンブールから中型の旅客機でアクセスできる都市数は200にもおよびます。
今回の取材の出発点であるラトビアの首都リガまでは、日本からそのイスタンブールをハブとするターキッシュ エアラインズで飛びました。リガまでは、イスタンブールから3時間ほどでのアクセスとなります。
稼働が始まったイスタンブール新空港ですが、まだ一部が未完成で工事が続いています。一連の工事が完了すると、イスタンブール新空港の最大収容人数は2億人というのですから、驚きは隠せません。
取材した内容は、Facebookページでも随時アップしていますので、フォローいただけましたら幸いです。また、今後はこちらのブログでもご紹介を予定しておりますので、どうぞお楽しみに!
お知らせ
次回の『小山ジャネット愛子 Botanica』への電話出演が決まりました。
2019年5月26日(日)番組は午前11時からの放送ですが、私は午後12時35分頃からの「Vita Deliziosa〜旅と食を楽しもう〜」のコーナーで登場します。
全国のコミュニティFMラジオ90局あまりで生放送されていますので、お時間の許す方はどうぞよろしくお願いいたします。
運命を変えたイタリア旅行
はじめまして。
ヨーロッパ大好き!ナチュラル派トラベル・ジャーナリストのフランチェスカです。
このほどご縁をいただき、この春から毎週日曜日のブランチタイム(11:00~12:55)に全国90あまりのFMコミュニティラジオで放送されている新番組『小山ジャネット愛子ボタニカ』のコーナー「Vita Deliziosa〜旅と食を楽しもう〜」に、時々ですが電話で生出演し、ヨーロッパの旅や食、ライフスタイルをご紹介させていただきます。
去る4月28日、平成最後の日曜日に初めて番組に電話出演をし、「私の運命を変えたイタリア旅行」のエピソードをご紹介させていただいたのですが、緊張と不慣れが重なり、時間内にうまくお話しできませんでしたので、自己紹介も兼ねて「令和」とともに新設したこちらのブログであらためてご紹介をさせていただきます。
私がジャーナリストになった理由
この仕事をしていると「なぜトラベル・ジャーナリストになったのか」という質問を時々いただくのですが、実は残念ながら最初からトラベル・ジャーナリストを目指していたわけではありません。
どちらかと言えば、気がついた時にはトラベル・ジャーナリストになっていたというか、トラベル・ジャーナリストにさせられていた、というのが正直な状況です。
とはいえ、私の父は一等航海士で、外国航路の船に乗っていました。現在、横浜港のシンボルになっている「氷川丸」もその一つで、海外旅行が自由化される前から異国の地を踏んでいた、数少ない日本人のひとりでもありました。今年1月に逝去された偉大なるジャーナリスト、兼高かおるさんとほぼ同じ時代です。
そうしたこともあってか、幼い頃から外国は身近に感じる存在で、異なる文化に対しても何ら抵抗なく、ごく自然に受け入れることができていました。そう考えると、海外を旅する仕事に就いたというのには、少しDNA的な要素もあるのかも知れません。
ですが、そんな中で私を運命を大きく転換させる出来事がありました。その舞台となったのが、番組でもお話しした「イタリア」です。
ひとりで乗り込んだのは「マフィアの島」?!
初めてイタリアを訪れたのは、かれこれ35年前になります。その時は隣国がメインで、イタリアには立ち寄る程度だったのですが、その時に中世の面影が残る街角や、トスカーナの原風景に惚れ、いつか再訪しようと決意しました。
実現までに少々時間を要しましたが、その数年後にようやく1ヶ月かけてイタリアを旅する機会が得られたんです。イタリア南北縦断、女ひとりのぶらり旅です。
当時はSNSどころかインターネットもありませんでしたので、旅の情報源といえばガイドブックやテレビ番組が主流の時代。私はよく時間ができると、自宅にあった「ABC」という業務用の航空時刻表と、輸入版の「トーマスクック時刻表」を眺めて旅をイメージしたり、計画を立てていました。
この時のイタリア旅行も同じように計画。ホテルも自分で手配したので、旅行会社にはユーレイルパスと航空券だけお願いしました。
旅のスタートは、トーマスクックの時刻表でたまたま目に止まったシチリア島。シチリアは今でこそイタリアの人気のデスティネーションの仲間入りをしていますが、当時は「シチリア=マフィア」という、とにかく危険なイメージしかありませんでした。
そんなシチリアの州都パレルモに深夜に降り立ち、たったひとりで旅をスタートさせたのですから、当時の自身の年齢や時代的な背景を考えると、かなりやんちゃな旅ではありました。
車内で「運命」の出会い
もともと行き当たりばったりの旅の予定でしたが、旅にハプニングは付きもの。到着後、わずか数日で意外なことが起こります。なんと、同じ列車に乗り合わせた年上のイタリア人女性に話しかけられ、突然彼女の自宅に誘われたんです。
当時、私のイタリア語は片言レベルでしたが、その前にスペイン語やフランス語も勉強していたので、彼女のいわんとすることは何となく理解できていました。とはいえ、さすがにホイホイと付いて行くわけにはいきません。
そこで、まずは言葉が理解できないそぶりで様子を見ていたのですが、それに気づいた彼女が、たまたま私が手に握っていたポケット版の英伊辞典をスッと取り上げて、辞書を引いて一語一語を私に指し示し、「私の家に来て欲しい」というのです。結局その場は、「後で電話をする」という形にして彼女の名前や住所、電話番号を教えてもらい、彼女は私より手前の駅でひとりで降りていきました。
その後、約束通り彼女の家に電話を入れたところ、彼女が私を自宅に招こうとした明確な理由が判ったので、再び列車に乗り込み、彼女の住む町に向かったんです。
テレビなら画面に「良い子は絶対にマネしないでください」という文字が出てきそうな状況ですね(笑)
イタリアの一般家庭に突然のホームスティ
非常に話が複雑で長くなってしまいますので、細かい部分については割愛しますが、当初は食事だけだろうと思っていたものの、「宿も決まっていないなら、せっかくだから泊まっていきなさい」と誘われ、結果的に4日間、彼女の家に滞在することとなりました。
わずか数日の出来事でしたが、お互いにすっかり打ち解け、すっかり情もうつった状態でしたが、泣く泣く彼女とその家族に別れを告げ、私は北を目指し旅を続けました。
1ヶ月にわたる旅を終えて、無事に帰国したのもつかの間。イタリアでの時間が刺激的すぎて、今でいうところの「イタリア・ロス状態」に陥ってしまったんです。そんな中、毎週のようにシチリアから届く「いつ帰ってくるんだ」というエアメール。イタリア抜きの生活に耐えきれなくなった私は、その後まもなく、まるでネコ🐈のようにシチリアに住みついていました(笑)
以来、日本とイタリア、そしてヨーロッパを行き来するようになりました。もちろん、シチリアで世話になった彼女の家族や、その経過の中で知り合った友人家族とのお付き合いは今も続いていて、シチリアへ戻ると私の大好物をたくさん揃え、まるで実の娘のように迎えてくれるので本当にありがたいです。
その後、トスカーナでの留学期間を経て日本に再帰国。観光関連の仕事にいくつか従事しましたが、その時に構築されたネットワークに導かれるまま職を転々としているうちに、トラベル・ジャーナリストになっていました。
こういう話をしておいて何ですが、私は小さい頃から人見知りが激しくて、警戒心もものすごく強いタイプ。そんな私を変えたのがイタリアという国と、好奇心が旺盛で包容力のあるシチリア島の人々した。
旅に必要なのは「ほんの少しの勇気」
旅には様々な楽しみ方があって「これをしなければならない」と言うことはありません。ただ、海外で異なる文化や環境の中により深く身を置くことで、日本や自分を取り巻く生活環境、さらには己の心の中までを普段とは違った視点でみることができますし、時に自分の中の意外な盲点が見つかることもあります。
そのために必要なのは、一歩外に踏み出そうとする「ほんの少しの勇気」。もちろん、身の安全は第一ですが、お話ししたような自身の経験からも、新しい世界に刺激を受けて開ける道もあるかと思いますので、ひとりでも多くの方、特に若い方にはどんどん世界を旅していただきたいと思っています。
私たちトラベル・ジャーナリストはもちろん、各国の大使館や政府観光局も、そうした皆さんの旅のきっかけ作りとなるよう、様々なチャンネルを通じてたくさんの情報を提供しています。このブログをご覧になられた皆さまにも、そうした情報をどんどんキャッチアップして、旅に出ていただけたら嬉しいです。
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最後にラジオ番組『小山ジャネット愛子 Botanica』のご紹介です。次の出演日が確定しましたら、こちらからもお知らせいたします。どうぞよろしくお願いいたします。
☞ 番組紹介『小山ジャネット愛子 Botanica』
パーソナリティの小山ジャネット愛子さんが、美・食・旅をテーマに自分らしく生きる女性のためのライフスタイルを提案する 2019年4月7日スタートの新ラジオ番組です。
素敵な番組ですので、ぜひサンデーブランチと一緒にお楽しみください。
放送日:毎週日曜 11:00〜12:55 生放送
放送局:全国のコミュニティFMラジオ90局あまりでオンエア
長くなりましたが、最後までご覧くださりありがとうございました!